輝け!農の一番星バックナンバー

手間を掛けた結果が分かるのが農業の楽しみ

農事組合法人鵜の味 森田 悠揮さん

冬の時期定番のダイコンが人気


 「3月中ごろまでは毎日ダイコンを収穫して、直売場に並べていますよ」と満面の笑顔で話してくれたのは半田市在住の森田悠揮さん(34)です。現在は美浜町にある農事組合法人「鵜の味」の従業員として、直売所で販売するダイコンやカブの栽培管理、収穫などのほか、芋ほり体験用の畑や、ブドウ狩り用のブドウ園の管理を任されています。
 「冬は野菜の収穫や販売が仕事の中心」という悠揮さん。「ここのダイコンは味もよく、一定の値段で販売しているため人気があります。ダイコンを目的に来る人や、20本ほどまとめ買いする人もいますよ」教えてくれました。

ブドウ狩り園の管理を任せられる


 非農家に育った悠揮さんでしたが、教員だった父と進路を相談する中で、「農業を学ぶこと」も選択枝にあるのではないかと、安城農林高校へ進学すること決めました。その後大学でも農学部へ進み、農業についての知識を広げる一方で、教員の資格も取得しました。卒業時、「父と同じ教員にこだわらず、農業経営がしてみたい」と考え、農業に関連する団体や、法人で働くことを希望。地元の農事組合法人「鵜の味」への就職することに。
 鵜の味が経営する「ジョイフルファーム鵜の池」は、観光農園としてイチゴ狩りなどが人気ですが、ブドウ園はあってもブドウ狩りは行っていませんでした。ブドウ園の管理を任せられた悠揮さんは、地元の農家に教わりながら整備を進め、5年ほど前からブドウ狩りの受け入れを可能にしました。現在は3.5アールで種無し巨峰を中心に栽培しています。「今後は新たな品種を導入して、短い期間のブドウ狩りにより多くの人が来場してくれるようにしたい」と目標を語ります。

しっかり手を掛けて作物を作りたい


 観光農園や直売におとずれるお客さんに、いつも笑顔で対応している悠揮さんは「きちんと手を掛けたか、掛けてないかで、結果がダイレクトに分かるのが農業の楽しみですね。油断したことで防除が遅れ、病気が蔓延してしまったこともありますよ」と話します。「手間を惜しまず、しっかり手間を掛けた作物をこれからも作っていきたい」と今後の目標を笑顔で語ってくれました。

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