輝け!農の一番星 JA YOUTHバックナンバー

作業の効率上げ収穫回数と面積拡大を

キク農家 若子祥平さん

就農を機に夏キク導入し周年へ


阿久比町でキクを栽培する若子祥平さん(35)は、お盆やお正月、お彼岸などの需要期をターゲットにしつつ、年間を通じて出荷しています。
 840坪(約28アール)の施設では夏キクと秋キクを組み合わせて、黄色の輪菊を栽培。共同出荷組織「ウイングマム21」のメンバーとしてアグリスフラワーポートに出荷しています。「キクは花だけでなく、葉や茎など全体的な見た目も大切。病気や害虫の被害などが出ないように、普段から生育状況を観察し、早めの対策ができるように心掛けています」と栽培へのこだわりを語ります。


 農業を継ぐつもりで農業高校を卒業した祥平さんは、専門的な知識を身に着けようと東京農業大学の短期大学部へ進学。その後は市場で2年ほど働き、花の流通なども学びました。
 従来祥平さんの家では、11月から翌年の5月に掛けて出荷する秋キクを主体に、稲作との複合経営をしていました。祥平さんの就農を機に、周年出荷を確立しようと夏キクの導入を検討。栽培技術を身に着けるため、祥平さんは渥美半島のキク農家で研修を受け、本格的に就農ました。「キクの周年化に伴い、水稲の面積を次第に減らしました。今は1ヘクタールほどで、ほぼ父が管理しています」と経営の推移を教えてくれました。
 現在キクの管理をほぼ一人で任されている祥平さんは「一輪咲きの輪菊は、きれいな花を付けるために、脇芽を欠く作業がとても大切で、手間も掛かります。タイミングが遅れると茎が曲がって、商品価値が下がってしまいます」と作業の大切さを話します。 
 今後の目標は、規模拡大と作業効率を上げることだといいます。「理想は1つのハウスで年間3回の出荷。作業の効率を上げるためにも、一緒に働いてくれるパートナーを早く見つけたい」と笑顔で話します。


家族ぐるみで参加できる活動を


 阿久比地域では青年部OBと協力して地元の保育園児を対象にした食育活動を行っています。今年も園児らとともに水田にアイガモを放つ活動をしました。
 地域部長を務める祥平さんは「経営作目が違うため、部員が一堂に集まる行事は難しい。時間を調整して家族ぐるみで参加できるような活動をしていきたい」と今後の青年部活動の方針を語ってくれました。

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