産地復活東海市でロマネスコ出荷

産地復活東海市でロマネスコ出荷
~営農アドバイザーが栽培提案~

JAあいち知多は1月16日、東海市にある同JA東海営農センターで「ロマネスコ」の目ぞろえ会を開き、出荷を始めました。ロマネスコは幾何学的に配列するつぼみが特徴の野菜で、花蕾を食用とするカリフラワーの一種。東海市内では約20年ぶりの本格的な出荷となります。栽培提案作物としてロマネスコの復活を提案した営農アドバイザーの呼び掛けに応え、8人の農家が栽培に取り組んでいます。今年は3月中旬までに1000ケース(1ケース6から11玉入り)の出荷を目指しています。
 「ロマネスコ」はアブラナ科の植物で、食用にする花蕾部分が幾何学的な配置となるのが特徴。個々のつぼみは規則正しいらせんを描いて円錐型になります。ブロッコリーとカリフラワーの中間種と言われ、味はブロッコリーに近く、食感はカリフラワーに近いです。
 東海市で露地野菜を栽培出荷する上野蔬菜部会では20年ほど前に「やりがい君」の名前でロマネスコを出荷していましたが、消費者に定着せず数年で生産されなくなりました。知多半島内では南知多町などで3年ほど前から、少量多品目を必要とする産直店に出荷する農家らが「変わり野菜」として店頭に置き、軟らか過ぎない食感とさわやかな甘味で人気が出てきていました。最近では大手スーパーでも需要があり、JAの特販部を通じて販売しています。
 東海営農センターでは営農アドバイザーが、同地域で以前栽培していたことから、「技術指導などの手間を掛けず、出荷作物として導入できる」というメリットを生かし農家に提案。上野蔬菜部会のメンバーを中心に8戸の農家が栽培を始めました。今年は約30アールで栽培しています。
 1月中旬から出荷を始めた同部会の小島和政さんは「つぼみを傷つけないようにコンテナに詰めるのは手間が掛かるが、需要が増えれば作付けを増やしたい」と話していました。



ロマネスコの出来栄えを確かめる小島和政さん



出荷規格を確認した目ぞろえ会


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