ペコロス出荷スタート

ペコロス出荷スタート
8月までに6300ケース見込む


 JAあいち知多特産の小タマネギ「ペコロス」の出荷が4月26日、知多市にあるJAあいち知多岡田集出荷場で始まりました。この日は日長ペコロス生産組合のメンバーのうち4人の農家が172ケース(1ケース5キロ)のペコロスを持ち込み、規定の重量が入っているか、出荷規格に合った選別が行われているかなどを確認しながら、2ケースずつを結束して出荷に向けての作業を行いました。
 ペコロスは普通の品種のタマネギを、間隔を狭めて植えて小さく育てたもので、JAあいち知多の特産。直径3~4センチで甘みが強いのが特徴。丸のまま煮込む料理の素材として業務用として人気があります。
 同地区では大正時代からペコロスの栽培が始まり、1960年代に伊勢湾沿岸部の埋め立てによる漁業離職者の農業への転向と、愛知用水の通水により生産量を増やしました。80年代半ばには100軒以上の農家が栽培し、年間最大730トンを出荷。それ以降は高齢化と後継者不足で栽培農家が減少し、現在では13戸の農家が1.5ヘクタールで栽培し、年間30~40トンを出荷しています。
 JAあいち知多によると、今年は冬が寒く雨が少なかったことから生育がやや遅れていましたが、4月に入ってからの気温の上昇と降水で順調に肥大。病害虫の発生もなく品質は良好ということです。
 日長ペコロス生産組合の勝﨑豊組合長は「ペコロスは畑に植えたままだと大きくなりすぎるので、5月中にすべてを収穫しなければなりません。この時期は収穫と乾燥、葉や根を切る調製の作業が重なり忙しくなるが品質のそろったものを出荷していきたい」と話しました。
 出荷は原則週1回で8月中旬まで続き、6300ケースの出荷を見込んでいます。


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