知多特産フキの出荷スタート

知多特産フキの出荷スタート
来年5月までに2171トン


出荷されたフキをチェックする検査員ら

 JAあいち知多特産のフキの出荷が10月10日から始まりました。台風による擦れなどの被害も農家の管理で最小限にとどめ、品質は良好。2月上旬までに出荷される抑制栽培(秋フキ)としては863トン、2月から5月までの促成栽培(春フキ)と合わせて昨年並みの2171トンの出荷を見込んでいます。
 JAあいち知多管内は全国一のフキ生産を誇り、市場に出回るフキの半数を占めると言われています。品種は「愛知早生」。東海市、知多市、南知多町で65軒の農家がおよそ45ヘクタールで栽培しています。
 本来春の野菜であるフキは、夏の間一定期間冷蔵した根株を植えることで、秋に芽を出して収穫することができます。植え付けや保温用のビニールを掛ける時期をずらして、1月までの抑制栽培と2月以降の促成栽培を組み合わせて、長期間の収穫を可能にしています。
 10日の初出荷では管内5カ所の集出荷場へ1600ケース(1ケース4キロ)のフキを持ち込み、全国の市場へ送りました。
 東海市の東海営農センターでは5軒の農家が460ケースを持ち込み、検査員らが傷や折れが無いか、重量、本数など出荷規格が守られているかなどをチェックした後、トラックに積み込みました。
 東海市加家地区の農家で作る加家生産組合の平松一徳組合長は、「根株の定植時期である8月は、猛暑干ばつで初期生育の遅れを心配したが、9月以降の降水と気温の低下で例年並みに生育した。台風接近時には、ほ場をビニールでしっかり囲うなど管理を徹底したため、被害を最小限にとどめた。生育・品質ともに例年どおり良好だ」と作柄を説明しました。
 12日に同JAの知多営農センターで知多半島内のフキ生産者を対象にした目ぞろえ会を開き、選別基準や出荷規格を確認します。


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