輝け!農の一番星 JA YOUTHバックナンバー

地域のメリットを生かし後継者拡大に期待

コマツナ農家 森本一行さん

周年出荷で安定した収入を


 知多市在住の森本一行さん(35)は、市内でコマツナを周年栽培する農家。4年前に新規参入で就農し、現在は15アールのハウスと180アールの畑で栽培しています。JAの特販課を通して地元スーパーのインショップや、学校給食などへの出荷が中心です。「もっと経営規模を拡大して、知多半島外へも出荷していきたい」と、農業経営への意欲を燃やしています。
 一行さんは半田市で生まれ、会社員だった父の転勤に伴い、豊橋市で育ちました。もともと生物が好きだったので、山形県の大学の農学部へ進学。サクランボの栽培を学びました。
 卒業後は中国野菜の輸入を扱う商社へ就職し、営業を担当していましたが、中国産野菜の残留農薬が問題となった時期に「やっぱり国産の野菜が大切」と考え、生産する側へと転身。埼玉県で大規模にコマツナを生産する農業生産法人へ就職し、栽培管理を通じて経営のノウハウを身に着けました。


 「自分でも経営してみたい」「愛知に帰りたい」と感じるようになった時、自ら就農することを決意。農地を探す中で、新規就農者の受け入れに積極的だった知多市で、農地を紹介してもらい農業経営を開始しました。
 80アールからスタートしたコマツナの栽培は、はじめは露地のみだったため、天候に左右されることが多く、作業が遅れることもありました。安定した出荷を目指し施設の導入を検討していた時、近くでバラの栽培をやめる生産者がいたため、そのハウスを買い取り、そのままコマツナの栽培に活用して安定出荷を実現しました。
 今後の経営については「今年の秋に10アールのハウスを増築する予定です。切れ間を無くした周年出荷で、年中安定した収入が得られるようにしていきたい」と話します。


交流を深める活動を活発にしていきたい


 2年前に青年部知多地域の仲間入りをした一行さんは、「知多地域は名古屋という消費地が近くにあり、販売には有利だし、区画整理された農地は、愛知用水も使える。このような地域のメリット生かせば、多くの生産者を受け入れるチャンスがある」と自身の経験も踏まえて、後継者拡大に期待を寄せています。
「若い農業者にとって交流を深められる青年部活動を活発にしていきたい」と青年部活動についても熱く語ってくれました。

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