南津海(なつみ)出荷始まる

 あいち知多かんきつ出荷組合は4月15日、知多郡美浜町のJAあいち知多美浜みかん共選場で初夏においしく食べることができるミカン「南津海(なつみ)」の共同選果を始めました。市場への出荷は4年目。今年は樹の生長に合わせて収量の増加を予想。4月下旬までに5回の選果を予定し、昨年よりほぼ倍の15トンの出荷を見込みます。
 「南津海」は「カラマンダリン」と「吉浦ポンカン」を交配させた実生から育種した品種で、初夏においしく食べられることから「南津海」と名付けられました。見た目は温州ミカンに似ており、簡単に皮をむくことができます。樹上で完熟させることで強い甘みとほど良い酸味があるのが特徴です。
 組合では一般的な中晩柑の出荷が終了し、競合するかんきつ類が少ない時期に出荷できる品種として「南津海」に着目。7年前から栽培をはじめ、2016年に初の共同選果による出荷を実現しました。今年は同組合のハウスみかん部会のメンバーのうち5人が44アールで栽培します。
 かんきつ出荷組合の久保和彦出荷組合長は「生育は順調で糖度も高い。生産者の栽培技術も向上し良い品質に仕上がった。来年以降も樹の生長に合わせて収量は増加していく見込み」と話します。
 メンバーらはハウスミカン用のビニールハウスを活用して南津海を栽培する。無加温で側面を被覆しないハウスでも栽培できるといいます。
 この日は4人の農家が2トンを同選果場に持ち込みました。選果担当者らが傷などをチェックし、選果機を使って大きさの階級に仕分けて段ボールに詰めた後、中京や関東の市場へ送りました。



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