袋包装のフキを本格出荷 抑制フキ目ぞろえ会

 JAあいち知多ふき部会は10月18日、抑制フキの目ぞろえ会を同JAの東海営農センターで開きました。知多半島内のフキ生産者や関係者70人が参加して、選別基準や出荷規格を確認しました。
 JAあいち知多管内は全国一のフキ生産を誇り、市場に出回るフキの半数を占めると言われます。品種は「愛知早生ふき」。東海市、知多市、南知多町で59軒の農家がおよそ39ヘクタールで栽培します。
 本来春の野菜であるフキは、夏の間一定期間冷蔵した根株を植えることで、秋に芽を出して収穫することができます。植え付けや保温用のビニールを掛ける時期をずらして、2月上旬までの抑制栽培と2月以降の促成栽培を組み合わせて、長期間の収穫を可能にしています。
 2月上旬までに出荷される抑制栽培(秋フキ)844トン、2月から5月までの促成栽培(春フキ)1146トンと合わせて1990トンの出荷を見込みます。
 部会では従来のラップ巻きしたフキの出荷から、葉を切り落としてビニール袋に入れたフキを今年から本格的にスタートさせました。ラップ巻きにかかる労力を軽減することができ、約3割の作業時間の省力化が見込めます。
 同部会の小野勇二郎部会長は、「袋包装のフキが本格出荷する。消費者の立場に立った丁寧、確実な荷造りを徹底してもらいたい」とあいさつ。木下俊春専任検査員は「調整にはよく切れる刃物を使い切り口をきれいにし、風乾を徹底してほしい」と呼び掛けました。JAあいち経済連や市場関係者は「夏秋野菜の産地も切りあがり、フキの競合産地も出荷量は減少している。需要に供給が追い付いていない状況なので有利販売できるように努めていきたい」と力を込めました。



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