春フキ本番/品質良好で例年並みの出荷量見込む

 JAあいち知多ふき部会は2月7日、促成栽培された「春フキ」の目ぞろえ会を同JAの東海営農センターで開きました。知多半島内のフキ生産者や関係者70人が参加して、選別基準や出荷規格を確認しました。
 JAあいち知多は全国一のフキの生産を誇り、市場に出回るフキの約4割を占めると言われます。品種は「愛知早生ふき」。東海市、知多市、南知多町で59戸の農家が39ヘクタールで栽培します。植え付けや保温用のビニールを掛ける時期をずらして、2月上旬までの抑制栽培(秋フキ)と2月以降の促成栽培(春フキ)を組み合わせて、長期間の収穫を可能にしています。2月上旬までに出荷される抑制栽培と5月までの促成栽培を合わせて1990トンの出荷を見込みます。これから本番を迎える「春フキ」は色鮮やかでみずみずしく、香りが高いのが特徴で全体の出荷量の6割を占めます。
 部会では従来のラップ巻きしたフキの出荷から、葉を切り落としてビニール袋に入れたフキを今年から本格的にスタートさせました。ラップ巻きにかかる労力を軽減することから約3割の作業時間の省力化につながり、順調に出荷量を伸ばしています。
 目ぞろえ会では、同部会の小野勇二郎部会長が「いよいよ促成栽培の出荷が始まる。消費者の立場に立って出荷者全員が心の目をそろえて丁寧な荷造りを心掛けてほしい」あいさつしました。
 JAあいち知多販売課の森岡哲生作目別チーフマネージャーは「暖冬で冷え込みがなかったことから若干出荷が遅れているが品質は良好。需要に供給が追い付いていない状況なので例年以上の価格が見込める」と期待を込めます。JAあいち経済連や市場関係者も「相場は上向きつつある。有利販売ができるよう出荷予定数など早めの情報を提供してほしい」と話しました。
 木下俊春専任検査員は「茎部の折れ、害虫の防除、汚れの除去を徹底すること。ブランドの維持、価格の維持に向けて、それぞれの荷が産地の価格を決めるという意識で厳しい選別をお願いしたい」と呼び掛けました。



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