ブロッコリー収穫期間延長へ/4月収穫品種導入へ試験栽培

 JAあいち知多露地野菜部会常滑支部は、従来3月で終了していたブロッコリーの出荷期間延長へ向け、4月収穫品種の試験栽培に取り組んでいます。出荷期間の延長により、作付面積および出荷量増加を図り、農家所得向上につなげる狙いです。
 JAあいち知多露地野菜部会常滑支部は、常滑市を中心に露地野菜を栽培する農家で形成。その内、ブロッコリーの作付面積は5ヘクタール、主に11月から3月の期間に出荷しています。3月までの品種と4月収穫品種では生育が異なり、栽培管理を変える必要があったため、これまで4月以降は栽培に取り組んでこなかったが、他産地との端境期である4月に収穫できる品種への市場からの要望が強く、今回4月収穫品種の試験栽培を新たに始めました。試験品種は3品種で、80アールの試験ほ場で栽培します。
 JAあいち知多では露地イチジクを核とした複合経営モデルの策定に取り組んでおり、露地イチジクの裏作として契約ブロッコリーを推進しています。出荷期間の延長により、作付面積と出荷量の増加が期待できます。
 試験栽培にかかる苗代などの費用は自己改革の一環として取り組むJAあいち知多農業チャレンジサポート事業を活用。新技術の実証、販路拡大等で、新たな取り組みへの実践を支援する「地域営農振興支援」を適用しました。
 試験ほ場で栽培に取り組む部会員の山本勝さんは「これまでは定植時期が露地イチジクの収穫時期と重なって大変だったが、4月収穫品種は定植が1カ月遅くなり、作業が一時期に集中しなくなるのでありがたい」と話します。
 部会では今後、3月下旬から4月中旬にかけて収穫できる適正品種の選定、栽培暦の整備、試験結果を部会内で共有し、次作に向けて作付規模の拡大につなげます。



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