優良品種に「冬楽匠」を選定/冬キャベツ優良審査会

 愛知県野菜種苗対策協議会は3月4日、南知多町で令和2年度野菜優良品種選定拠点調査ほ事業の冬キャベツ審査会を開きました。生産農家や種苗会社の担当者、JA関係者ら35人が参加して審査。参加者の投票で丸種株式会社の「冬楽匠」を1位に選びました。
 審査は、1月から2月に収穫できる優良品種を選定することが目的。仕上がりが早く、耐病・耐寒・在圃性に優れた加工向け品種が選定の条件になっています。供試栽培されたのは、冬キャベツの標準品種「冬まどか」(野崎採種場)のほか10品種。定植が遅れたことや2月まで降雨がなく乾燥が続いたため、やや小玉傾向でした。
 審査では各品種とも2区画から10株ずつ収穫し、球ぞろいを比べたほか、ほ場での生育状況、耐病性などを総合的に評価しました。
 1位の「冬楽匠」を供試した丸種の担当者は「天候不順に強くアントシアンが出にくい。在圃性に優れている」と特性を説明しました。知多農林水産事務所農業改良普及課の成瀬裕久主任専門員は「小玉傾向だったが品種ごとの特性が顕著に見られた。この結果を次年度以降の作付けに生かしてほしい」と講評しました。
 1位以外の結果は次のとおり。2位=「NK-854」(中神種苗店)、3位=「NSC-094」(野崎採種場)。



  • 前へ
  • 次へ