「知多ペコロス」出荷スタート/8月までに4800ケース出荷

 JAあいち知多特産の小タマネギ「知多ペコロス」の出荷が4月21日、知多市にあるJAあいち知多岡田集出荷場で始まりました。出荷は原則週1回で8月上旬まで続き、今年は15戸の農家が1ヘクタールで作付し、4800ケース(1ケース5キロ)の出荷を見込みます。4月から8月の期間に市場に出回る国産ペコロスのおよそ8割を知多市のペコロスが占めます。
 出荷初日は日長ペコロス生産組合のメンバーのうち6人の農家が141ケースを持ち込み、品質確認後に2ケースずつ結束して出荷しました。同組合の高見晋次組合長は「1月以降に雨が降ったことでしっかり育った。立派なものが出荷できるので多くの人に味わってもらいたい」と話しました。
 組合では新たに「知多ペコロス」の名称で商標登録を行ったほか、今年度から料理法などを記したロゴ入りのパンフレットを出荷段ボールに同封し、一層のブランド力強化を図っています。
 知多ペコロスはタマネギを5センチほどの間隔で細かく植え、小さく育てたもので、直径3~4センチ。採種から製品化まで手作業による一貫生産を守っています。タマネギ特有の辛みが少なく甘味が強いのが特徴。丸のまま煮込むことができるため、外食店などを対象にした業務用としての人気が高い。近年は知名度の上昇で一般にも人気があり、市場での価格は1キロ換算でタマネギの10倍ともいわれています。同地区では大正時代にペコロスの栽培が始まり、1960年代に伊勢湾沿岸部の埋め立てによる漁業離職者の農業への転向と、愛知用水の通水により生産量が増えました。



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