フキの根株ポットへ定植 東海市・知多市ふき振興会

 東海市・知多市のふき振興会は8月20日、JAあいち知多の知多営農センターでウイルスフリーの株を増殖するためにフキの根株をポットに植える作業を行いました。両振興会の会員ら34人が直径12センチほどのポリエチレンポットに培養土を入れ、根株を植え込み、約1万6千ポット分を作りました。
 JAあいち知多は全国一のフキの産地。東海市、知多市、南知多町を中心に57戸の農家が37ヘクタールで栽培します。品種は「愛知早生」。
 フキは三倍体の植物で雄花がなく種を作らないため、毎年根株(地下茎)を植えて栽培します。連作障害への対応として1992年からウイルスフリー苗の導入が始まりました。導入した根株は、共同ほ場と生産者ほ場で2年間の増殖を繰り返し、3年後の栽培に使用します。今年も(公社)愛知県園芸振興基金協会の種苗センターで育成した苗1500株を6月に導入。土を落とし水洗いしたものを、2~3節ごとに切り分けてJAの予冷施設で2カ月間保管しました。
 植え込んだフキの根は育苗施設に運び十分水を掛け、約3~4週間管理します。根から芽を出し、葉が2~3枚開いたころ各地域グループへ配布し、害虫によるウイルス感染を防止するため、ネットを張ったパイプハウスへ定植し増殖します。来年6月に掘り上げた後、各農家へ配布。さらに1年間農家で増殖し3年目にようやく収穫のための栽培が行われます。
 東海市ふき振興会の小野光男会長は「全生産者に行き渡るよう優良な株を増殖していきたい」と話しました。



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