フキポット苗を生産者グループへ分配/ハウスで増殖

 東海市・知多市のふき振興会は9月25日、JAあいち知多西部総合営農センターで、ウイルスフリーの株を増殖するため育苗施設で管理したフキのポット苗を生産者グループへ分配しました。両振興会の会員ら25人が約1万ポットを生産者グループごとに分配しました。
 この日分配したポット苗は、8月26日にフキの根株をポットに植え、育苗施設に運び十分水をかけて約3週間管理したもの。根から芽を出し、葉が2~4枚開いたため各生産者グループへ配布しました。
 JAあいち知多は全国一のフキの産地で、東海市、知多市、南知多町などで38戸の農家が25ヘクタールでフキを栽培しています。品種は「愛知早生」と「愛経2号」。フキは三倍体の植物で雄花がなく、種を作らないため、毎年根株(地下茎)を植えて栽培する。連作障害への対策として1992年からウイルスフリー苗の導入が始まりました。
 この日は育てたポットとは別に、6月に切り分けて保管してあった根を配布しました。作業の手間を省き、生産者の負担軽減につなげるため、3年前より「愛経2号」で行ってきた直植えを、今年から「愛知早生」の一部でも試験的に行い、生育を確認します。
 生産者グループは受け取った苗を、害虫によるウイルス感染防止のためネットを張ったパイプハウスへ定植し増殖します。来年6月に掘り上げた後、各農家へ配布。さらに1年間農家で増殖し、3年目にようやく収穫のための栽培が行われます。



  • 前へ
  • 次へ