土づくりと防寒のポイント
土づくりと防寒対策に挑戦しよう
土づくりのポイントとともに、野菜の防寒対策を紹介します。野菜や花などの植物が元気よく育つ土づくりと、野菜が苦手とする冬の寒さ予防はとても大事です。花や野菜がすくすくと育つように、土づくりと防寒対策に挑戦しましょう。
1.土づくり
土は団粒構造にしておこう
土は大小の粒子で構成され、その粒子の状態によって「団粒構造」と「単粒構造」とに分けられます。植物が元気よく育つには、土の中にすきまのある団粒構造にしておく必要があるのです。
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2.防寒対策
ジャガイモ
春ジャガは2月に、秋ジャガは8月に植えつけます。
ジャガイモを育てよう
早生で食味がよく、育てやすい男爵(だんしゃく)が最も一般的です。春作には早生種のメークイン、晩生種の農林一号が適しています。冷涼な気候を好み15~20℃ の気温で最もよく育ちます。霜には弱く早植えしたものが晩霜にあうと地上部は枯れてしまいます。
①畑づくり
②畝づくり
ジャガイモは生育期間が短いので、元肥を主体に施す。畝の中央部に深さ15cmの溝をつけ、元肥を施した後、5cm土を埋め戻す。
③種イモの準備
卵大のイモなら2つ切りにする。頂部に芽が集中しているので、各片に芽をつけて切る。
大きいイモは縦に4つ切り。どの切片にも頂部近くの芽がついているように。切った種イモは2~3日、日に当てて緑化、切り口を乾燥させると早く芽が出る。
④植え付け
⑤間引き
1つのイモからたくさん芽が出るので、草丈10cmになったら生育のよい2本を残して間引く。アブラムシなどの防除は早めに。
⑥追肥・土寄せ
間引きが終わったころ、株元に1回目の追肥をする。その15日後に、2回目の追肥と土寄せをする。土寄せ不足だと、イモが露出して緑化してしまう。
⑦収穫
茎葉が黄色くなってきたころ、晴れた日に収穫する。
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ナス
長く収穫するための、追肥や更新選定のコツがわかります。
ナスを育てよう
生育の適温は25~28℃で、日当たりの良い、有機質に富んだ場所を好みます。ナスの根は下層に深く張るので、元肥の堆肥、化成肥料は溝を深く掘って施すことが大切です。
①畑の準備
根が深く張るので、深く耕す。
②苗の準備
園芸店で元気の良い苗を買う。
二葉がついていて、下の方の葉から大きくなっている。茎が太く、葉の紫色も濃く、花が進んでいる。
節間が伸びすぎて葉色は淡い。茎は細く葉は上方へ立ち上がっている。
③植え付け
苗は、購入後日当たりの良いところに2~3日置いてから植え付ける。前日充分に水を与えて、根鉢が崩れるのを防ぐ。植え穴は大きめに掘るが、浅めに植えつける。
ポリポットから根鉢を崩さないように抜き取る。
④摘心・支柱立て
主枝と、一番花すぐ上とすぐ下のわき芽を伸ばして3本仕立てにする。わき芽かきをしたところに支柱を立て、誘引する。葉が茂りすぎたときは古い葉から摘み取って、全体的に日当たりを良くする。
⑤追肥
1番果の収穫時から始め、1回に配合肥料1にぎりを施す。2~3週間おきに畝の肩に追肥する。畝が乾燥すると生育や果実の生長が悪くなるので、たっぷりと水やりし、敷きわらを敷く。
⑥更新剪定
真夏に枝と根の一部を切り返すと、新しい枝が出て、秋ナスが収穫できる。根を切った後は、乾燥防止のため敷きわらをする。
⑦収穫
早めに収穫して株の負担を軽くする。
花でわかる栄養診断
一般的に植物は栄養状態が悪くなると、葉の色が薄くなったり葉が小型になったりするので、肥料が不足しているのかどうか判断できますが、ナスは花で栄養状態を知ることができます。
【健全】開花した先に4、5葉が開いている。葯(雄しべ)よりも花柱(雌しべ)が長いのが健全
【不良】茎の先の方で開花する。花柱が短くなる。対策は若採りと追肥。
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ニンジン
夏に種をまき、秋から冬に収穫するのが一般的
ニンジンを育てよう
肺ガンを抑制する働きがあるといわれるβ-カロチンを豊富に含むニンジン。
成長してからの暑さに弱いので、一般的に夏に種をまき、秋から冬に収穫する作型がもっとも栽培しやすいです。
①種まき
前もって畑には、たい肥(1平方メートルあたり4~5にぎり)と石灰(大さじ3)をまき、よくたがやしておく
②間引き
③除草
はじめのうちは生長が遅いので、雑草があると、ニンジンよりも背が高くなって、生育のじゃまをする。雑草は早めに抜いておくこと。
④追肥
間引きした後、畝の中央に配合肥料(畝の長さ1mあたり、軽くひとにぎり)をまき、土とよくまぜる
⑤収穫
根が太ったものから、順に収穫する
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