「南津海」出荷始まる/昨年の倍以上の収量見込む

 あいち知多かんきつ出荷組合は4月7日、JAあいち知多美浜みかん共選場でミカン「南津海(なつみ)」の共同選果を始めました。4月16日までに昨年の7トンを大きく上回る15トンの出荷を見込みます。
 出荷初日は6人の農家が4トンを同選果場に持ち込みました。選果担当者らが傷などをチェックし、選果機を使って大きさの階級に仕分けました。段ボールに詰めた後、名古屋や東京の市場へ送りました。今年は同組合のハウスみかん部会のメンバーのうち6人が62アールで栽培します。市場への出荷は6年目。
 「南津海」は「カラマンダリン」と「吉浦ポンカン」を交配させた品種で、初夏においしく食べられることから「南津海」と名付けられました。見た目は温州ミカンに似ており、簡単に皮をむくことができます。樹上で完熟させることで強い甘みと程良い酸味があるのが特徴です。
 組合では一般的な中晩柑の出荷が終了し、競合するかんきつ類が少ない時期に出荷できる品種として「南津海」に着目。9年前から栽培をはじめ、2016年に初の共同選果による出荷を実現しました。組合員はハウスミカン用のビニールハウスを活用して無加温で栽培します。
 同出荷組合の久保和彦組合長は「糖度が高く程良い酸味で大玉傾向。樹上で完熟させているので味が濃い仕上がりになっている」と胸を張ります。



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