「つぼ焼き芋」販売スタート/常滑焼のつぼで焼いたねっとり甘い焼き芋

 JAあいち知多は12月4日、地元の常滑焼の焼き芋つぼでサツマイモを焼く「つぼ焼き芋」の今年産の販売を開始しました。グリーンセンター武豊で販売し、武豊町産の「紅はるか」を使用。この日準備した120本は昼過ぎに完売となりました。
 つぼの中でじっくり蒸し焼きされたサツマイモは皮の表面が焦げず、炭の臭いもなく、ねっとりとした食感と甘さが特徴です。
 つぼの中でサツマイモを焼く「つぼ焼き芋」は戦前に人気だったおやつで、近年の焼き芋ブームでその価値が見直されています。専門店が全国で次々と誕生しており、これら店舗のつぼ造りをほぼ一手に担っているのが常滑市無形文化財保持者で伝統工芸士の前川賢吾さん。前川さんは人の腕ほどの太さの粘土を積み上げる「ヨリコ造り」と呼ばれる伝統的な技法でつぼを製作。高さ80センチほどのつぼを2週間がかりで造ります。「熱源と芋を離して蒸し焼きにするため、皮が焦げたり、水分が飛んだりすることなく、うまみを十分に引き出すことができます。時間をかけてじっくり焼くほど甘くなる」と話します。
 つぼ焼き芋は、金属製「芋掛け」に芋を載せて中に入れ、炭火の低温で1時間半ほどかけてひっくり返しながら丁寧に焼きました。買い求めた客は「初めてつぼ焼き芋を食べた。こんなおいしい焼き芋は食べたことがない」と話しました。
 つぼ焼き芋の販売は不定期で、次回はグリーンセンター鬼崎で1月22日に販売される予定。



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