フキ増殖へ根切り作業/ふき振興会が優良株増殖へ

 東海市・知多市のふき振興会は6月16日、3年後の栽培ほ場で使うフキの種株となるウイルスフリー苗の根切り作業を行いました。両振興会の代表ら29人がJAあいち知多西部総合営農センターで根株を洗って切り分け、冷蔵しました。
 JAあいち知多は全国1のフキの産地で東海市、知多市、南知多町などで45戸の農家が28ヘクタールでフキを栽培する。品種は「愛知早生」。フキは三倍体の植物で雄花がなく種を作らないため、毎年根株(地下茎)を植えて栽培します。連作障害への対応として1992年からウイルスフリー苗の導入が始まりました。導入した根株は、共同ほ場と生産者ほ場で2年間の増殖を繰り返し、3年後の栽培に使用します。収穫した後は、ほ場に鋤き込んでしまうため、毎年根株を更新する必要があります。今年は(公社)愛知県園芸振興基金協会の種苗センターで育成した苗1400株を導入しました。
 作業ではポットから取り出して水洗いしたフキの根株を2芽以上残して10~12株に切断。ウイルスフリーの優良苗がほかの菌に感染しないよう、刃物を消毒しながら作業を進めました。切り分けた根は木製のリンゴ箱に詰めた後、JAあいち知多東海予冷庫で保管。約2カ月後に、ポリエチレンポットに植え本格的な増殖を行います。



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